2009年10月26日月曜日

グラフィソフトの暦

私の経験では、ソフトウェア会社の人間は年を数えるのに「1年」という単位ではなく、その時リリースされたソフトウェアの「バージョン」で考えているようです。 例えばグラフィソフト社でも、以前の話をする時は「あれは1997年頃だった」と言う代わりに、「あれはバージョン6.5の時だ」とか、「あれはArchiCAD 10より前のことだ」というように使います。新しいバージョンは、新しい年、新しい製品、新しい始まりを意味するのです。ですから新製品発売日はまるで元旦のようなものなのです。ブダペストの本社では新しいバージョンの出荷ごとにシャンペンを開けて祝ったものです。今年は弊社にとって非常に躍動的な年になりそうです。まさに21世紀のアプリケーションとして、スピード、信頼性、共同作業の簡易さなど全ての面において改善されたArchiCADの始まる年だからです。

新年が世界同時に始まらないように、「バージョン年」も国によって違う日に始まります。日本における「13年」は今日始まります。すでにユーザーの方、まだこれからというユーザーの方、全ての方にとって良い「ArchiCAD 13年」となりますように。

2009年10月13日火曜日

Build Live Tokyoが終わって感じたこと

本当に興奮する結果でした!3つのプロジェクト、3つのプレゼン、意見の分かれる審査員。しかし、選ばれるベストプロジェクト賞は一組です。個人的にも納得でしたが、審査員はテクノロジーとデザインのバランスが一番とれていたプロジェクトを選択しました。ただ、他のどのチームが「ベストプロジェクト賞」に選ばれたとしてもおかしくはなかったでしょう。最終審査に残ったどのチームも完成度の高いBIM利用とデザイン性を表現していたと思います。

もちろん改善できる面もいろいろあります。例えば、もっと沢山の参加者(建築設計事務所の参加がなかった)がいればイベントとしてもさらに盛り上がったと思います それには少し軽めの形のコンペが必要でしょう(少なくとも前後含め48時間を超えないようなもの)。また、イベントは一年に一回で十分かもしれません。いずれにせよ、重要なのは、再びBIMが大きく前進したということです。大規模な企業もBIMを日常的に使い始め、結果として生産性の向上が証明されたのです。

ArchiCADユーザーによる今回の結果は、弊社製品に対する関心の高まりが単なる偶然ではない事を再度証明しました。最終選考に残った3つのチームの内の2チームArchiCADを使用しており、他の2つの賞を受賞したArchiCADユーザーについても同様に誇りに感じています。BIMテクノロジー賞はスカンクワークスとすとりーむが受賞し、環境設計賞はチーム48が受賞したのです。また、弊社のOEM製品であるRIKCADがファイナリストチームにより活用されていることも嬉しく感じました。今回BLTでは建物と環境の間のより密接な関係に重点が置かれていました。建物内だけに限らず周辺環境を配慮したデザインを考える建築家にとって、RIKCADは非常に重要なツールとなるでしょう。

もう一つ興味深い点は、構造モデリング用ツールとして、スカンクワークスでは実績のあるTekla Structuresを使用しているのに対し、すとりーむはRevit Structureを使用していたことです。これはArchiCADがオープンプラットフォームであることを証明しています。この全ては弊社の方向性が正しいこと、そしてArchiCADの成功はユーザーの成功によってのみ精確に測られると言う事を示しています。

最後に、今回の受賞者の皆様、そしてこの素晴らしいイベントに参加された皆様に心よりお祝い申し上げます。