既にご存じかもしれませんが、GRAPHISOFTの組織にいくつか変更がありました。GRAPHISOFT SEのCEOであるViktor
VarkonyiはNemetschek AGのエグゼクティブボードの一員となり、私はアジアのVP(バイスプレジデント)として、アジア市場全体を統括することになりました。Viktorの昇進について強調しておきたいのは、彼は今後もGRAPHISOFT SEのCEOの立場も継続するということです。従って、Nemetschek AGの意思決定におけるGRAPHISOFTの影響力は確実に大きくなるでしょう。私の昇進については、世界の人口の30%を占める国々(インドは本社の管轄)、そして25%のGNPを誇る市場を一任されることは、大変名誉なことですが、この昇進は私個人の実績によるものというより、グラフィソフトジャパンの功績が評価された結果です。それはもちろん、お客様やパートナー様が私たちを信頼して頂き、サポートして頂いたおかげです。この場を借りて、改めて心から感謝申し上げます。4年前は、アメリカの巨大な企業に対して、今よりも小さいハンガリーの会社にそれほど信頼のおける状況にはなかったと思います。
アジアに関しては、去年の7月に私たちの取り組みについて書きました。それ以来、シンガポールオフィスを設立し、中国での存在感をより一層高め、また、数カ国でさらに強力なパートナーとの提携を行うなど、様々な発展がありました。しかし、さらなる強化が必要です。今後数年で、競合他社の後を追うのではなく、ヨーロッパと同じように、強力な市場シェアを確立することが極めて重要になります。
良いニュースは、先日開かれたアジアパートナーカンファレンス(今年はシンガポールで開催)で、私たちのパートナーはさらに強化され、お客様のサポートが十分にできる状況にあることが明確だったことです。それによって、来年はこの地域で現実的に30%以上の成長が可能だと考えています。特に、BIMの発展がかなりの勢いで拡大し始めている韓国、中国、シンガポールでは大きなチャンスがあります。
これらの国々の状況は4年前の日本の状況と似ているということを、数名から伺いました。多くの企業がBIMソフトを所有していると主張しますが、その使い方について尋ねると、たいていの場合、プレゼンテーションの目的や、通常の2Dワークフローに付加するプロセスのみが行われていることがほとんどです。確認申請の一部としてBIMモデルの提出が求められるシンガポールでさえ、設計図書は通常、2D CADで作成され、BIMモデルの作成は作業量の増加としてみなされがちです。当然のことながら、そういった企業には、日本のお客様のようにBIMモデルから図面を生成することを推奨するようにアプローチを始めました。
最後に、この件は日本のお客様やパートナーの皆様にとってはどういう意味になるでしょうか? 私が日本について、あまり気にしなくなるということでしょうか?もちろん違います。グラフィソフトジャパンの代表取締役としての立場も継続します。今よりは離れることが多くなると思いますが、まだまだやることはたくさん残っていますので、今後も日本が一番のフォーカスになります。幸いにも、私たちのチームは非常に頼もしく、自立しているので、最近では、実際のオペレーション業務にかける時間はかなり少なくなりました。しかし間違いなく、過去数年間で行ってきた道筋をそれることだけはありえません。それは、ユーザーの皆様の発展をサポートすることに集中することです。
そして、それがまさにアジアのオペレーションにおいても適用したいと考えていることです。「日本式」はアジアでも大いに活用できると考えています。それは、単に同じ販売戦略を適用するということよりも、信頼性の高い顧客サポートを提供し、それぞれの国に合ったノウハウを提供し、お客様の声を積極的に伺い、アジアの要求に集中するように本社を説得することです(基本的にアジアの要求は日本のものとかなり似ています)。私の目標の一つは、今後4年間で、皆さんがアジアに出張したときにArchiCADユーザーに出会う機会をさらに増やすことです...
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