2009年8月6日木曜日

ご挨拶:10年後・・・

私が日本を離れてから10年が経とうしています。

 当時、グラフィソフトジャパン社の社長として躍動的で成功した4年間を過ごした後、母国であるハンガリーに戻り、グラフィソフト本社の副社長としてプロダクトマネジメントの責任者となりました。その後、国際的に著名な建築家Erick van Egeraat氏のハンガリー支社でマネージングディレンクターとして3年間勤務しました。バルコニー社長に依頼され、すでに11年以上を過ごした私の愛する国に戻り、1994年に始めた仕事をまた再開できる事を光栄に思います。いわば「利用する立場」で時間を過ごす事で、建築家の視点からの世界観を再度学ぶ事ができ、今回の仕事においてこの経験を生かす事ができると期待しています。

 日本に戻り、私が日本を離れた頃から様々な面でこの国が変化した事に驚きました。新しい建物が軒並み建ち、新しい地下鉄が建設され、最も重要な事として、日本が自信を持つようになり、東京がさらに国際的になりました。同様に、3D市場も成熟し、グラフィソフト社が1980年代にはすでに提案していた「バーチャルビルディング」コンセプトが広く受け入れられています。現在では一般的に「BIM」として知られていますが、重要なことは名称ではなく、このコンセプトが実際に機能すると言う事実であり、この手法により生産的で品質の高い建築物を生み出す建築家が増えているという事です。また、一週間を日本で過ごした中で、弊社のユーザーによる事例に驚かされる事も何度もありました。バーチャルビルディングコンセプトは想像以上に深いところまで実践されているのです。

 また一方、競合製品の成長も、弊社にとって喜ばしいことです。何故なら、BIMの手法が従来の2D CADに代わる、魅力的な手法であることの確かな証拠であるからです。弊社の技術革新への熱意が建築家に伝わり、重要な仕事を行うときの道具として ArchiCADを信頼していただけると確信しております。ここで、長年弊社の製品をご利用いただいている全てのお客様に感謝の意を表し、新しいあるいは比較的最近のお客様を歓迎するとともに、何らかの理由でグラフィソフト社製品から離れてしまった方々にもう一度検討していただきたいと思います。

 特に強調したい事は、グラフィソフト社がよりオープンでストレートな企業であり、お客様や全ての建築家の皆様と一緒になって、製品や業界の将来に対する積極的な議論をすることに意欲的な会社であることを強調してお伝えするとともに、お客様と定期的に意見を共有し、情報提供や実りある意見交換により良い製品作りに反映されればと考えております。

 それでは、共に進んでいきましょう。この秋には素晴らしいことが起こることをお約束いたします。

コバーチ・ベンツェ
代表取締役  
グラフィソフトジャパン株式会社

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