確かにその点において(他の多くの側面も同様)、BIMは2D CADと大きく異なります。2Dのプロセスは「直線的」、または「連続的」とも言えるでしょう。まず平面図から始め、断面図、立面図、その後、様々な一覧表や詳細へと進みます。結果として、作業を行ったものは目に見えるものとして、印刷可能なものであり、明らかな進捗状況として上司、同僚、最終的に自分自身で認識することができます。図面の半分が完成しているということは、作業の半分が完了しているという意味をそのまま表します。この点においてはBIMに対して、2Dプロセスの優位点であると言えるかもしれません(その他に多くあるわけではありません)。BIMの場合には、モデルや図面上で作業したものは、ある意味、裏で不思議と生成されているのです。モデルが完成すれば、図面も完成します。しかし、一枚ずつではなく、一度にまるで奇跡のように(少し単純すぎますが、大まかな考え方としてです)完成します。BIMにおけるポイントは、ここではなく、結果の「品質」が従来のプロセスに比べはるかに優れていることです。
この問題を改善するための一つの方法は、図面化に必要な情報を出来る限りフロントロードすることです。予め断面図や立面図の位置を決め(何も表示されない状態でも)、モデルから抽出する全てのドキュメントのレイアウトを作成し、出来る限り注釈を入れる、など。これにより、図面は進捗に応じて即座に表示されるようになり、適切な設定(図面枠、図面のタイトルや注釈)で自動的に線が生成され、早い段階からある程度正しい図面のように見えます。これはそれほど多大な作業ではなく、これを行うことにより、上司へ図面の「イメージ」を作ることもできます。

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